話しことばをそぎ落とし、
さらに置換や文末処理などで短くした文章を、
まだ短くすることができます。
それが、「共有情報を活用」する。
(テキスト上巻P56)
(テキスト上巻P61も含みます)
昔、生徒や学生だったみなさん、
学校の授業でプリントを配られたことを思い出してください。
要約筆記では、これを共有情報として活用するのだそうです。
たとえば、利用者が学校の授業を受ける場合などにおいて、
配付された資料やテキストを話者が使うときは、
どうすると思いますか?
大学の講義などで、
教員が資料やテキストを読み上げるときは、
“教科書P47の○○○~を読み上げ中。”
などと文字化して利用者に知らせます。。
これでバッサリと、
話者のことばを文字化しないでいいし、
利用者は“教科書P47”を見ればいいのです。
板書や掲示物、
パワーポイントでも、そうします。
要約筆記者が、利用者のすぐ隣にいるなら、
配付された資料の項目などを指差して、
教員である話者が、
“いま”そのことを説明しているよ、
と知らせることもできます。
資料を使った要約筆記は、
テキスト上巻P61に詳しい例があります。
この部分は、
実技試験の本番にすごくすごく役に立ちましたので、
じっくり読んでほしいところです。
2015年度の実技試験のひとつ目は、
このテクニックを使いました。
この技術、使いこなしておくべきです。
それから、話者はよく前置きとして「さっき話した○○ですが、」という言葉を使います。
ですが、これは文字化しないということも習いました。
教室や会場内で、授業や講演が始まってから話した内容は、
その場にいる人たちの“共有情報”ですから、活用します。
それから、要約筆記者が持っている背景知識の大切さも教えられました。
最近のビッグニュースも共有情報として活用できます。
みんなが知っているという前提です。
今朝、テレビのアナウンサーが話した、
フレッシュなニュースも共有情報になりうるかもしれません。
時事問題やニュースに要約筆記者はいつも注意を払い、
知識を蓄えておいた方がよいと言われました。
わたしの苦手なのは、政治、経済、スポーツです。
苦手な分野の新聞の記事やニュースにも、前よりは関心を持つよう努力しています。
共有情報からはそれますが、わたしは、
要約筆記者が個々に持っている専門知識や経験も要約筆記に活用できると考えます。
背景知識を磨くときには、どうしても得意分野に偏る傾向があると思います。
それは強みになるのではないでしょうか。
いままでの人生で蓄積してきた知識・経験が、
利用者のために役に立つのはうれしいことです。
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