早く記事にしないと、実技試験のドキドキ感を忘れてしまいそうです。
はやめに、【全国統一要約筆記者認定試験】を受験したときのようすを書きとめます。
(2015年度全国統一要約筆記者認定試験)
パソコン要約筆記の実技試験は、
「筆記試験」の疲労が抜けきらない直後、
少しの休憩時間をはさんで行われました。
【実技試験】の前が、筆記試験でした。
つまり、筆記試験に莫大なエネルギーを消費したあとが、
【実技試験】なのです。
「手書き要約筆記」と「パソコン要約筆記」の実技試験は、
別の音源で受験です。
したがって、別の部屋に分かれることになりました。
同期の勉強仲間とは、しばしのお別れ。
パソコン要約筆記の受験者は、
もちろん自分のノートパソコンを持参しての受験。
自分のノートパソコンですから、辞書はそれなりに鍛えてあります。
単語登録は、自分なりに工夫しています。
IPtalkも、事前に指示に従って設定済みです。
(IPtalk(アイピートーク)は試験に使われる要約筆記のソフト)
試験開始直前に、
試験官から音源に関する資料A4の用紙1枚と、
話者の名前などが書かれた小さな用紙、
試験提出用のUSBメモリーが配付されました。
このとき配付された資料は、
あるポイントをつかんで、
しっかりと読みました、
緊張に震えながら。
特にナンバリングされた数字の種類を確認して脳に定着。
(1.Ⅰ、①などの種類)
資料と同じ表記のナンバリングで入力する必要がありますから。
「共有情報の活用」です!
配付された小さな用紙に書かれた「○○」という話者の名前も、緊張して集中力がないながらも読みました。
音源が聞こえたら次のように入力しなければいけませんから。
○○/みなさん、こんばんは。
(○○は話者の名前)
パワーポイントらしきA4の資料は、中に書かれている漢字に驚愕。
元寇?
確か、読みは「げんこう」だったよねと、心の中で反芻するように唱えました。
なんだかチンギス・カンみたいな顔が入った絵もあるし。
「元寇」、その通り入力する必要が生じるかもしれないと思いながら、寒い2月の試験会場で、資料を持つ手は汗ばんでいました。
最初の音源は、「水中考古学へのいざない」でした。
話者はランドール・J・ササキ氏(水中考古学者)。
これは、資料という「共有情報」を活用して、話者の話しことばを、要約筆記する課題でした。
要約筆記者養成講座の講義では、「共有情報」である資料の番号に注目することが、大事だと教えられてました。
ですので、とにかく話者が資料について話したらその内容が資料にあれば、その数字を正しく打つことに気をつけました。
たとえばこんな感じの入力になります。
講師がパワーポイントの資料Ⅰの1について話すときは、このように入力しました。
Ⅰの1から。
あっさりとこんな感じに打ち、ひきつづき内容を要約筆記して記述します。
でも、資料に記述されている文章を話者が読み上げたら、それは入力しませんでした。
資料は共有情報だからです。
スライドを使ったプレゼンテーションだったので、スライド①について講師がいろいろ話しだしたら
スライド①。
と入力して、それについての内容を要約筆記しました。
出来上がったIPtalkのテキストは、意外と短かったです。
講師がたくさん話していても、資料にその内容があれば、共有情報の活用としてバッサリと省けるので、おそらくそうなるのだと思います。
不安になるくらい短く、あっさりとしたテキストでした。
あまりにシンプルなので、わたしはもう落ちたと思ってがっかりしていました。
でも、とにかく合格したんです。
音源の元ネタはYouTubeで検索できます。
「水中考古学へのいざない」
この動画がいつまでYouTubeで見られるのかわかりません。
受験の傾向をつかんでいただくために、早めに見ておいてはいかがでしょうか。
資料に使われたパワーポイントのスクリーンも、ある程度、動画の中で確認できます。
難しい漢字があるのでよく確認して見てください。
その日、わたしたちは、この動画の冒頭5分間の音声だけを聞きながら、瞬時に要約してタイピングしました。
もし、あなただったら、この動画、冒頭5分だけでいいです、どのように要約筆記なさいますか?
実技試験の感覚を想像してみてください。
やれる環境にある方は、やってみてください。
タイマーをかけて。
パニックになったら終わりです。
落ち着いて淡々と処理するという気持ちで、やるといいと思います。
2つ目の音源についての記事は、明日以降アップします。